kintoneで最初に作るべきアプリ3つ。台帳・対応記録・日報の作り方と、最初にやりがちな失敗

kintoneで最初に作るべきアプリは台帳・対応記録・日報の3つ。作る順番、必要最小限のフィールド、ルックアップ・関連レコード・プロセス管理の使いどころ、最初にやりがちな失敗と運用ルールを、現場で運用している筆者が解説します。

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kintoneで最初に作るべきアプリ3つ。台帳・対応記録・日報の作り方と、最初にやりがちな失敗

kintoneを契約した、無料お試しを始めた。でも何から作ればいいのか分からない。現場で作って運用している筆者が、最初の3つと、その順番を説明する。

kintoneは「何でも作れる」のが売りですが、それが最初のつまずきにもなります。作れるものが多すぎて、何から手をつければいいか分からない。あるいは、最初に凝ったものを作りすぎて、現場が入力してくれない。

筆者は福祉の現場で、利用者の記録や台帳をkintoneで作って運用しています。この記事では、その経験から「最初に作るべき3つのアプリ」と作る順番、そして最初にやりがちな失敗をまとめます。kintoneの基本については、前回の記事「kintoneって何?」をどうぞ。

先に覚える言葉は4つだけ

kintoneの画面には聞き慣れない言葉が並びますが、最初に必要なのはこの4つです。

  • アプリ:1つの表。「顧客台帳」「問い合わせ管理」がそれぞれ1アプリ
  • レコード:表の1行。顧客1人、問い合わせ1件
  • フィールド:表の1列。氏名、電話番号、対応状況など
  • 一覧:レコードを並べた画面。絞り込みや並び順を保存しておける

Excelで言えば、アプリ=シート、レコード=行、フィールド=列、一覧=フィルタをかけた状態、です。

1つ目:台帳アプリ(顧客・取引先・利用者)

最初に作るのは、必ず「人や会社の台帳」です。 ほかのすべてのアプリが、この台帳を参照するからです。

フィールドは最初、これだけで十分です。

  • 名前(必須)
  • ふりがな
  • 電話番号、メールアドレス
  • 担当者(kintoneのユーザーを選ぶフィールド)
  • 区分(取引先/見込み/休眠 などの選択肢)
  • メモ

やりがちな失敗:Excelの台帳にあった40列を全部移そうとすること。ほとんどの列は、誰も更新していません。「この半年で誰かが見た列」だけ残して、あとは捨てるか、メモ欄にまとめてください。足りなければ後から足せます。これがExcelとの一番の違いです。

2つ目:対応記録アプリ(問い合わせ・案件・相談)

台帳ができたら、「その相手と何があったか」を記録するアプリを作ります。問い合わせ管理、案件管理、相談記録、呼び方は業種で変わりますが、形は同じです。

ここで使うのがルックアップです。対応記録アプリに「相手」のフィールドを置き、台帳アプリから名前を引いてくる設定にします。名前を二重に入力しなくて済み、表記ゆれも消えます。

フィールドの例:

  • 相手(台帳からルックアップ)
  • 受付日
  • 内容
  • 担当者
  • ステータス(受付/対応中/完了)
  • 対応メモ

そして、ステータスにはプロセス管理を使います。「受付」の次は「対応中」、その次は「完了」、と流れを決めてボタンで進めるようにすると、誰かが一覧を見たとき「いま止まっているのはどれか」が一目で分かります。担当者が変わるときに通知を飛ばすこともできます。

台帳側には関連レコード一覧を置きましょう。台帳で顧客を開くと、その顧客の対応記録がずらっと並ぶ設定です。「この人、前に何か問い合わせてきてたっけ」をメールで探す時間が消えます。

やりがちな失敗:ステータスの選択肢を細かくしすぎること。「受付/一次対応済/二次対応中/保留/確認待ち/完了」と6段階にすると、現場は迷って更新しなくなります。最初は3段階。増やすのは、運用して本当に必要になってからです。

3つ目:日報アプリ

3つ目は日報です。台帳や対応記録と違って「毎日全員が触る」ので、kintoneを使う習慣を作る役目があります。

フィールドは最小限に。

  • 日付
  • 報告者(自動で入力者が入る設定にする)
  • 今日やったこと
  • 困っていること・相談
  • 明日の予定

ポイントは、コメント欄で返事をする運用にすることです。上司や同僚が日報にコメントを付ける。それだけで、「日報を書いても誰も読んでない」問題が解決し、書く側のモチベーションが続きます。

やりがちな失敗:日報に数値の集計項目をたくさん入れて、報告書化してしまうこと。入力が面倒になった日報は、3週間で止まります。集計したい数値があるなら、それは別のアプリにして、日報は「文章を書く場所」に保っておくのが長続きのコツです。

3つを作る順番と、かける時間

  1. 台帳 → 2. 対応記録 → 3. 日報、の順です。台帳が先なのは、対応記録がルックアップで台帳を参照するから。日報が最後なのは、ほかの2つが動き始めてから「毎日触る理由」として入れると定着しやすいからです。

時間の目安は、台帳が1時間、対応記録が2時間、日報が30分。慣れていなくても、この3つなら1日で形になります。無料お試しの30日の間に、実際の業務で回してみるのに十分です。

作ったあとに決めておく3つのこと

アプリを作るより大事なのが、運用のルールです。

誰が入力するのか。「気づいた人が入力」は、誰も入力しません。対応記録なら受けた人、台帳の更新なら担当者、と決めます。

誰が見られるのか。kintoneはアプリごと、レコードごと、フィールドごとに閲覧・編集の権限を設定できます。最初は「全員が見られる」でも、個人情報が入るアプリは、作った時点で権限を決めておいてください。あとから絞るほうが大変です。

いつ見直すか。1か月後に「使われていないフィールド」「増やしたい一覧」を確認する日を決めておきます。kintoneのアプリは、作るものではなく育てるものです。

まとめ。小さく作って、毎日触る

最初に作るのは、台帳、対応記録、日報の3つ。それぞれフィールドは5〜6個、ステータスは3段階。凝ったものは、使われるようになってから足せばいい。

筆者が現場で見てきた限り、kintoneが定着するかどうかは、アプリの出来より「最初の1か月で、全員が毎日触ったか」で決まります。日報アプリは、そのための装置です。

※本記事はkintoneの標準機能(2026年10月30日時点)と筆者の運用経験にもとづいています。画面や機能名はアップデートで変わることがあります。

参考

  • #kintone
  • #ノーコード
  • #日報
  • #業務改善
  • #顧客管理

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